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当社の「ハイテン材対応の高速トランスファープレスライン」が日刊工業新聞社「2019年十大新製品賞」を受賞しました

2020年01月10日

このたび、当社が開発した「ハイテン材対応の高速トランスファープレスライン」が、第62回日刊工業新聞社       「2019年十大新製品賞(モノづくり賞)」(注1)を受賞しましたのでお知らせします。

【製品概要】

加圧能力800トンの2ポイントプレスSMX-S2-8000(2)と、加圧能力1500トンのトランスファープレスTMX-S2-15000(2)という2台のメカプレスで構成され、材料供給およびプレス間のワーク搬送はアイダオリジナルのロボットを使用しています。メカプレスの連続同調運転で搬送ロスを極限まで抑え、ハイテン材の高精度成形と、高い生産性を実現しました。

【開発背景】

従来のように1台のトランスファープレスで加工する場合、はじめに加工する第1工程に大きな荷重負荷がかかり、これが後工程の加工精度の劣化や金型寿命の短命化、さらには長時間を要する金型調整などの原因となっていました。特にハイテン材のように硬度が高い材料では、その影響は顕著に表れます。そこで、本製品は第1工程を別のプレス機械で加工することで、全ての工程においてスライドの傾きを是正しました。また、2台のプレス機を使用するために発生する搬送ロスを極限まで抑えるため、下記の技術を採用しています。

・ディスタックフィーダと第1プレス間は独自の4軸ロボットによるダイレクト搬送。また、搬送しながら位置補正を行う、独自のビジョンセンタリングシステムを搭載。

・金型形状に合わせたモーション制御による独自のメカプレス連続同調運転。(オフラインでもモーション設定可能)

【開発成果】

①製品の加工精度が安定

②金型調整が容易になり、金型の摩耗およびプレス本体の耐久性の劣化が改善

③トランスファープレス1台、またはサーボタンデムラインでの生産に匹敵するラインタクト20min-1を達成

④材質が硬いハイテン材の自動車部品の生産性が、従来に比べ30%向上

⑤メカプレスラインのため、サーボプレスラインに比べ、初期投資費用が低減

受賞にあたっては、加工精度安定・生産性の大幅向上という成果のほか、「ハイテン加工における工程分離という考え方は、近未来に向けた一つの方向性を提示している」「金型に関連した諸問題を高いレベルで解決している点に、大きな市場性を感じる」といった点で高い評価をいただきました。

(注1)本賞は日刊工業新聞社が優秀新製品の開発奨励とわが国産業界の技術水準の向上に資することを目的として1958年に創設した制度であり、毎年、その年に製品化され、発売された新製品の中から十点を厳選し表彰されているもので、この種の賞としては、現在最も権威ある賞として位置づけられております。

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