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対象は、平成3年(1991年)に納入したアイダ製HMX-300(1)という高速自動プレスです。
近年、作業内容がますます高速化・高負荷化する傾向にあり、度々部品交換等が必要となっていたため、そろそろこのへんで抜本的な対策を講じておかなければと考えていました。その際、AIDAからギヤを使用しない新構造クラッチブレーキに改造してはという提案を受けたのです。
レトロフィット用の新構造クラッチブレーキとは、可動部にギヤを使用せず、インナギヤとハブが一体化しており、インナギヤに相当する部分にブロックタイプのフリクションパットを設けるしくみになっています。
従来構造では、長期にわたる高負荷運転によって摩擦が極端に進行すれば、インナギアの交換などの大規模な修理が必要になる場合がある一方、新構造では、フリクションパッドの入れ替えのみでメンテナンスが可能になります。AIDAから、信頼性、耐久性、保全性は格段に向上するうえ、ギヤ構造に比べて保全費用が非常に安価になるという説明を聞き、メリットの大きい改造工事であると感じました。更にレトロフィット工事で重視される工期は、たったの2日でした。
今のところ改造してまだ2年なので、もう少し様子を見ないとわかりませんが、大規模修理を未然に防ぐことができれば、その意義は非常に大きいと思います。
――ありがとうございました。
ちなみに、このレトロフィットと同様の工事、つまりHMXシリーズの旧構造のクラッチやブレーキをギヤレスにする工事に関しては、すでに60件以上の改修実績があります。クラッチのみ、ブレーキのみという工事にも対応します。AIDAはこれからもプレス機を長期にわたって安心してお使いいただくために、予防保全による積極的なメンテナンスを提案してまいります。